2023年07月15日
コーチングに似ているものの1つにセラピーがあります。例えば皆さんが運転が出来なくて困っているとします。これに対して、セラピストは何が運転の阻害になっているのかを皆さんと一緒に探ってくれます。一方コーチは皆さんが運転できるように励まし、サポートをしてくれます。但し「がんばれ!」とエールを送るのとは違います。こちらについては次回書かせていただくとして、今回はセラピーについてお話ししたいと思います。
上記のような理論では分かっていても、果たしてセラピーというのは実際どのようなものかと思い、先日プロのセラピストの方にセラピーを受けてみました。試しにアメリカと日本と2名の方にお願いして、自身が抱えている実際の問題を話してみました。すると、お二人とも共通して、割と会話の早めの段階で
「それはイラっとして当然ですよ。」
「それはキャリアウーマンに多い問題ですよ。」
というようなことをおっしゃいました。
またアメリカのセラピストの方は、ノートにメモを取りながら話を聴いてくれました。
なるほどセラピストとはこういう感じなのか、やはりだいぶコーチとは違うな、と思いました(もしかするとセラピーには色々な流派やメソッドがあって、全員が同じ風ではないのかも知れませんが)。
コーチングであれば、上記のようにコーチが自身の意見を言うことはほとんどの場合ありません。また「一般的にはこうである」といった情報を提供することもありません。弊社ではセッション中にコーチがメモを取ることもありません。
自分で答えを見出すというより、誰かにある程度の道標をして欲しい、意見して欲しい、過去のセッションを詳しく振り返りたいのでメモをとって欲しい、という時には、もしかするとセラピーの方がコーチングより良いかも知れません。ちなみに他にコーチとよく似ている職業を、冒頭の運転の例で比較すると以下のようになります。
- カウンセラー… 運転に関しての心配事を聴いてくれる
- メンター… メンター自身の経験に基づき、運転のコツを教えてくれる
- コンサルタント… どのように運転するかを教えてくれる
いかがですか。イメージは湧きましたでしょうか。
「運転が出来ない」という1つの問題でも、それについて「どうしたいか」によって頼るべきプロが変わってきます。皆さんのニーズに合わせて、ぜひ適切なサポートを選んでみてください。